坐骨神経痛の改善報告
坐骨神経痛の改善報告
患者様の年代
40代
患者様の性別
女性
ご職業・生活スタイル
デスクワーカーで運動はたまに自宅でストレッチやランニングを月数回行う程度なので動かない時間が長い。
症状の発生時期・きっかけ
先月以前から、痛みとまではいかないものの、左臀部や下肢に違和感を感じていたそうです。 ご自身でも姿勢の悪さは自覚していたものの、特に対策を行わないまま、座り仕事を継続していました。 猛暑の時期から季節の変わり目に入り、気温が下がったタイミングでランニングを再開した後から、ハムストリングス以下の部位に負担が残るように感じるようになりました。 ご自身でストレッチなどのセルフケアを行っても、あまり効果を実感できなかったとのことです。日々の業務を続ける中で負担が上回ったのか、座っている姿勢も気になるようになり、歩き始めの違和感が、最近になってつらさとして強く感じられるように変化してきたとのことです。
日常で何ができなくて困っていたか?
座り仕事ではありますが、座り続けることで違和感が強まり、腰へのつらさへと広がっている状態です。 立ち上がりや歩き始めの際に痛みが出るスタートペインが主な訴えであり、将来的にはNAHAマラソンへの参加を希望しているものの、現在はこれらの症状によりランニングを中止しています。 下肢全体の状態の低下や運動量の減少に伴い、下肢のむくみが強くなっている状況です。
どのような施術を行ったか?
基本的な手技療法として、指圧と伏臥位のまま行う軽度のストレッチを実施しました。 カウンセリングおよび検査の結果、不良姿勢によって患部への負担が増している可能性があることを説明し、全身のバランスを整える調整まで施術を行いました。 普段の座り方の癖として左重心がみられ、骨盤の過前傾が確認されました。また、検査の段階で左右の下肢長差も確認できたため、その点についても説明しました。 体幹のねじれも大きくみられたため、指圧の段階では左右差や前後の傾きの差をできる限り整え、仙骨と坐骨に体重をしっかり乗せられるよう誘導しました。あわせて、収縮して片側に引っ張られている筋肉を緩めることを意識した施術を行いました。
施術のポイント・解説
検査の段階で、左重心および右半身の突出により、左半身へ強い張力が生じている状態が確認されました。また、前後の重心テストでは前重心に寄っている傾向がみられ、臀部からアキレス腱にかけて常に緊張がかかっている状態であることを、実際に体感していただきました。 そのため、重心を中間に戻していくためには、日常の習慣によって形成された姿勢を見直す必要があることや、動きが少ないことで関節の動きが制限され、可動域が低下している可能性があることを説明しました。これらを踏まえ、全身のバランスを整える調整を行いました。 施術では、左右差や前後の傾きの調整を中心に進め、前傾を助長しやすいインナーマッスルや大腿四頭筋の緊張を緩めました。あわせて、坐骨側の梨状筋やハムストリングス、下腿三頭筋についても、起始と停止の距離を意識しながら、筋肉が緩みやすい状態へ導くよう努めました。
通院頻度・期間の目安
違和感が出現してから1か月以上が経過して現在に至っているため、初期は週2回を目安に来院していただき、約4週間で患部のペインスケールが2~3程度で安定する状態を維持できるようになりました。 仕事中の前のめり姿勢が長時間続くと、姿勢の崩れとともに症状の再燃を感じることがあるため、姿勢の維持によるハムストリングスのつらさや下肢のむくみの予防を目的として、月5~6回程度のペースで施術を行うことを提案しました。
施術後の変化・現在の状態
初回の手技施術では、矯正を行う前に座っていただいた時点で、ご自身の座り方や下肢の軽さを実感されていました。 矯正施術を行った後に、大腿四頭筋の緊張や圧痛、仰臥位でのベッドと腰椎間の隙間、歩行時やしゃがみ動作、立ち上がり時のスタートペインなどを確認したところ、施術前と比較して、おおよそ4割程度まで軽減している状態が確認できました。 就労中および就労後の負担が特に強かったため、早めの再来での状態確認をお勧めし、3日後に再度来院されました。 再来時には、症状が約5割程度の状態で維持されていることが確認できました。 就労中の姿勢の癖が大きな要因になることを共有し、姿勢の見直しによる予防を意識しながら、初月から約1か月半は週2回の施術を行い、ランニングの再開につながっていました。
患者様からの喜びの声
・初回時は、1回の施術だけで変化を感じられるとは思っていなかったため、驚いたとのことです。
・まだ矯正施術を行っていない段階でも、楽に感じられていたとお話しされていました。
・矯正施術後には、その場で脚や骨盤周りの筋肉がリラックスし、緩んでいる感覚がすぐに分かったとのことです。
・全身の関節が伸ばされたように感じ、靴を履いた際に靴まで緩くなったように感じられたとのことです。
担当者からの結び・アドバイス
気付いた時には状態が悪化しているケースの多くは、過去から続く生活習慣や姿勢の癖が影響していることがあります。そのため、短期間で元の状態に戻ってしまうと感じられる場合も少なくありません。 身体を楽な状態へ導いていくためには、正しい姿勢や動きを少しずつ習慣化し、無意識でも意識できる状態を目指していくことが大切です。 仕事中やプライベートでのスマートフォン操作などにより、首や肩が右方向へ傾き、その影響で腰が反りやすくなる反り腰や、巻き肩の癖がみられました。接骨院にて客観的な評価を行いながら調整を行い、日常生活ではご自身でもこまめに姿勢を意識していただくことで、ゆっくりではありますが、前向きな変化が期待できます。





