ストレートネック


ストレートネックとは?
みなさんこんにちは。新都心あじゃ接骨院です。 新年度が始まり1か月が経ちましたが、いかがお過ごしでしょうか。 新しい環境や新しい人間関係、新しいお仕事など、まだ慣れない時期かもしれませんね。 人は慣れない状況に置かれると、緊張して身を守るように体を丸める傾向がありますが、その体勢で前を向くと、頭を前に突き出すような姿勢になります。 「日本成人病予防協会」のホームページに掲載された2019年の記事でも紹介されていますが、若い世代の間で急速に広がっている頭痛や肩こりの一因とされているのが、この姿勢によって生じる「ストレートネック」です。 どこの調査かは明確にされていませんが、日本人の約9割がストレートネックに該当するといわれています。直接的に命を脅かすような危険はないものの、長期間にわたって続く体の不調や気分の重さをもたらす可能性があり、QOL(生活の質)に大きな影響を及ぼすと考えられています。
ストレートネックの根本原因は?
「日本成人病予防協会」の記事から引用させていただくと、その原因にはスマートフォンの使用が大きく関係しているとされています。 正常な頸椎、つまり首の骨の並びは、緩やかなくの字を描いているのが一般的です。しかし、うつむいた姿勢でスマートフォンを操作することにより、頸椎が文字通りまっすぐになってしまい、体重の約1割といわれる頭部を支える首に大きな負担がかかります。 この状態が長期間にわたって続くと、頸椎が変形してしまい、負担を軽減することが難しくなる場合があります。 また、現代人はインナーマッスルの強さが低下しているともいわれており、背骨や脊椎の支持力が弱くなりやすくなっています。その結果、重力に逆らえず前方へ倒れ込むような姿勢になりがちで、自然と下を向くようになり、そのまま前を向くとストレートネックの状態になってしまうと考えられています。
こんなお悩みはありませんか?
ただちに重篤な症状が出るわけではありませんが、ストレートネックを放置すると、厄介な症状が現れる可能性があります。 代表的なものとしては、頚部や肩をはじめとする関節の緊張や、筋肉の頑固でしつこいコリが挙げられます。 背中や腰の皮膚および筋肉も引っ張られるため、腰の緊張の原因にもなり得ます。 コリに対しては薬などが用いられることもありますが、そもそもの身体の形に歪みがあるため、顕著な効果が期待しにくいといえるでしょう。 姿勢不良の状態が長く続くと、頭痛や手先のしびれ、冷えなどを訴える方も多く見受けられます。 首の根元や鎖骨の周辺には、頭へ向かう頸動脈や、指先までの組織を養う血管の元となる鎖骨下動脈、さらには神経の集合体である腕神経叢などの重要な組織が集中しています。 肩や身体が丸まったストレートネックの状態では、これらの血管や神経の働きを妨げてしまうため、日常生活にも支障が出やすくなります。 さらに状態が長期化すると、頸椎の並びや形が正常な状態から大きく逸脱し、頸椎ヘルニアや狭窄症といった、取り返しのつかない変形へとつながる可能性もあります。 そうなる前に、早めの対策を心がけていただくことが大切です。
ストレートネックに対する当院の考え
上記のような症状を訴える方の多くが該当することから、当院ではストレートネックを重要な課題として捉えております。 単純なマッサージで軽く考えるのではなく、患者様としっかり確認・相談を重ねたうえで、施術内容を決定し進めていきます。 見た目だけでなく、患者様が気にされている症状や、首をはじめとした動作の状態、現在の姿勢が正常と比べてどのような状態にあるか、これまで頚部以外にケガがなかったかなどを丁寧に問診し、確認いたします。 多くのケースでは、姿勢の崩れによって身体全体で支えきれなくなった結果、首に症状が現れている方がほとんどです。 そのため、首だけへの施術では十分に対応できず、症状が持続してしまう可能性があります。 首の状態を整えるためには、足腰を整えること、背中や肩甲骨周辺を開放すること、整えた首の状態を維持するためのインナーマッスルの強化などが必要になる場合もございます。 このように全身のバランスを考慮した施術が求められるため、やはり患者様との十分な相談が不可欠です。
ストレートネックはなぜ起こるのか?
上記でご説明した通り、携帯電話やスマートフォン、パソコンの世界的な普及により、まっすぐ前を向く習慣が減少してしまったことが、大きな影響を及ぼしていると考えられます。 また、肩・肘・手首を外側に捻ることでスマートフォンの画面を見る姿勢になりますが、それによって腕とスマートフォンの重さで身体が前方に傾きやすくなります。さらに、肩や上腕骨が前方に突出してしまい、内包肩(内巻き肩)になってしまうことも問題です。 このように肩関節が捻じれることで関節の動きを妨げるだけでなく、首の運動にも悪影響を与えるため、血行不良を引き起こしやすくなる傾向があります。 さらに、身体が丸まった姿勢になると腹筋が使いにくくなり、使われない腹筋は次第に細く弱くなっていきます。その結果、腰と背中の筋肉のみで体幹を支えることになり、ぎっくり腰の原因になることもあります。
ストレートネックを放っておくとどうなるのか?
上記でご説明したとおり、長期間放置されたストレートネックは、頑固な頚肩のつらさが続きやすく、手に異常が起こりやすい身体になる原因となることがあります。 脳や目を養う血管が圧迫されることに加えて、食いしばるような顎の緊張が生じることで、目の疲れや頭痛などの肉体的・精神的な負担が増加し、活力が低下してしまうこともあります。また、おでこや眉間にシワが寄ることで、見た目の印象にも影響し、年齢よりも老けて見えてしまうといった弊害も生じる可能性があります。 さらに、手の冷えや痺れが睡眠障害を引き起こしやすくなり、体力の消耗や翌朝のつらさ、集中力の欠如などを招くこともあります。寝起きのつらさを訴えられる方も多く、起き上がることすらつらく感じることから、日常生活に支障が出て、私生活にも悪影響を及ぼす恐れがあります。 最悪の場合、頸椎や脊柱そのものの変形が進行し、手術を行ってもつらさが完全には抜けないといった状態になる可能性も考えられます。
ストレートネックに効果的な当院の施術メニューは?
上記のとおり、首の症状であっても、必ずしも首のみに原因があるわけではないと考えております。支えきれない姿勢や、姿勢を構成する骨格同士をつなぐ筋肉・腱・靱帯の硬さや癒着が進行することが、首のつらさにつながることも多く見受けられます。 そのため、当院でおすすめしているメニューとしては「クリニカル全身骨格矯正」がございます。よりソフトな施術をご希望の方には「猫背矯正」や「肩甲骨はがし」といった施術をご提案しております。 「クリニカル矯正」「猫背矯正」はともに10分弱、「肩甲骨はがし」は6~7分程度で施術を行うため、体力的・時間的なご負担が少なく、基本の施術を含めても25分以内で完了する場合がほとんどです。 また、頭痛がひどい場合には「鍼施術」や「ドライヘッド矯正」といった施術もご用意しており、さまざまなご要望にお応えできる体制を整えております。
その施術を受けるとどう楽になるの?
ご紹介した「クリニカル全身骨格矯正」は、まず姿勢の現状を確認したうえで仰向けから施術を始めます。 股関節、膝関節、足首、かかとといった下半身の関節の位置関係の調整、横向きでの肩関節・肋骨・肩甲骨の位置関係の調整、傾いたりねじれた骨盤の向きの調整を行います。 さらに、座った状態で腰骨から背中の背骨の並びを整え、最後に再び仰向けになって上腕骨と胸を開きながら首のストレッチを行い、首の骨の位置関係を調整して終了となります。 いずれの工程も、一瞬の外力を加えるか、関節にストレッチをかけることで、ずれてしまった骨の位置を整えることにより、余分な緊張を緩める効果が期待できます。 「猫背矯正」は、力が入りやすい方に合わせて設計された施術で、呼吸に合わせて頭頸部から股関節にかけてストレッチを行うため、瞬発力を必要としない施術内容となっております。 やり方は異なりますが、いずれも本来の位置から逸脱した部位を整えることにより、首への持続的な負担を軽減することを目的としております。
ストレートネックを軽減するために必要な施術頻度は?
ストレートネックは、事故などによる外傷を除けば、急に発症するものではないと考えられます。 多くの場合、長期間にわたる日常生活の積み重ねによって、気づかないうちに進行しているものであり、いわば生活習慣に起因する身体の状態といえるかもしれません。 そのため、症状に悩む患者様ご自身が日常の習慣から見直していかなければ、つらさの根本的な軽減は難しいといえます。 身体の状態を整えるとともに、生活習慣の見直しが不可欠となるため、当院では1年を目安とした施術計画をご提案することが多くあります。 また、現在のお身体のつらさやお悩みに対しては、継続的なケアが重要ですので、間隔を空けた施術だけでは変化を実感しにくい傾向があります。 そのため、初期の段階では週2回程度の施術頻度をご提案し、施術を重ねる中で姿勢の確認を行ってまいります。 頚の位置が自然な位置に近づいてきた、背中や腰の丸みが軽減されてきた、座った際にみられた背中とお腹の丸みが目立たなくなってきた、などの変化が確認できた段階で、週1回から10日に1回程度の施術ペースへの移行をおすすめしております。